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(途中)読書感想文/小説 アーサー王物語 エクスカリバーの宝剣

記事内のリンクには広告を含みますが、本の感想は全て正直に楽しく書いてます。ぜひ最後までお楽しみください★

私はスマホゲームFGOだいだいだいすきなのですが、

ゲームの元ネタ(の一部)である「アーサー王伝説」について、

ほとんど知識がないので、図書館で本を借りてきました!

 

 

全6巻の大長編です。1995年出版。

アーサー王伝説そのものは中世から語り継がれているので

この本もあくまで「二次創作のひとつ」です。

 

ですが、その緻密な描写と、ドラマチックな物語で

非常に評価が高い、とか。

(wikipediaで個別作品ページが作成されています。)

小説アーサー王物語 - Wikipedia

 

エクスカリバーの宝剣「下」の途中まで読み終わったので、ちょっとしたまとめを。

 

・登場人物 地名など固有名詞がめちゃめちゃ多いです。

こんなに固有名詞つける必要ある?と思う間もなく次々に新キャラ登場。

メモ書きながら読んでいますが人物だけで30名くらいでてきてパンク状態です。

以前「指輪物語」を読んで、同じ理由で挫折したことを思い出したぞ、、、

頑張れ自分。

 

・登場人物の多さゆえに最初はつらかったですが、

ワクワクする物語展開で途中から加速度的に引き込まれていきます。

特に、上巻アーサーととある人物との一騎打ちシーン

下巻トレベス島の攻防は手に汗握る、という感じ。

 

・舞台はAD480年頃。日本では、、、まだ古墳時代です。

時代が時代なだけに、とにかくいろいろな迷信、おまじないが登場し、

描写も細かいです。作中のブリテンでは土着の信仰(ケルト由来?)とキリスト教

せめぎあいながらも共存している、といった感じでしょうか。

 

なお、作中では魔術や神々の存在について言及はありますが、

実際には、おまじないとかトリックとかはったりとか、

そういうものとして描写されています。

(もちろん作中の人物たちは魔術であると信じていますが)

したがって本作はファンタジー小説というよりは歴史フィクション、

という印象を受けます。

 

・戦争、病気、生贄、などなど、

老若男女問わずバンバン人が死んでいきます。

特に女子供の扱いはなかなか雑です。完全に政略の道具、まさに産む機械

このあたりの描写はおそらく、当時の(史実としての)実態を

リアルに描写しようとした結果だと推測します。

かなりリアル感あってなかなかヘビーです。

なお、そんな時代なだけあって、活躍する女はみんな癖が強いです笑

 

・各キャラの印象。

アーサー王

エクスカリバーの宝剣「上」の前半部では

アーサー王がめちゃめちゃかっこいい。王、一生ついていきます!!て感じ。

初登場シーンはめっちゃワクワクします。

ところが、後半では一転、アーサーは恐ろしく愚かな行動をとり、

国を危機にさらします。もはや前半と同一人物とは思えない、、、

ちょっと読みながら混乱しています、、、

アーサー王伝説」って「アーサーかっこいい物語」だと

(勝手に)思っていたのですが、どうも違うようです。少なくとも本作では。

 

モードレッド

一般的にはアーサーの息子とされることが多い彼ですが、

本作ではアーサーの甥に相当します(ちょっと違うけど、、、)。

そして、すでにモードレッドが王国の世継ぎになることが決定していて、

アーサーはその後見人という立場、、、という世界観です。

今のところまだ1歳児なのですが、ここから「カムランの戦い」がどのように

描かれるのか、楽しみです。

ただ、本作では生まれつき足が悪くて、自力では歩行困難とのこと。

戦いに参加するのは難しそうですが、どうなるかな?

 

アグラヴェイン卿

アーサーの部下として登場。出番はまだ少なめ。

 

トリスタン卿

アーサーやモードレッドを脅かす敵国の王子として登場。

円卓の騎士に加わるのはいつか?(というか、加わるのかなこれ?)

アーサーの部下に(いろいろあって)家族を皆殺しにされた少女の訴えを聞き届け

アーサーに抗議する、という場面があり、人格者として描かれています。

 

ランスロット

一般的にすばらしい騎士として描かれることの多い彼。

本作では敵前からさっさと逃げ出すわ、

手柄を横取りして民衆の前ではヒーローぶるわ、

ずる賢くて嫌な奴という印象です。

(ただし、民衆の前で自分の手柄を吹聴しまくったので、

後世にはすばらしい騎士として伝わっている、という設定)

個人的には、民衆の精神的な支えのために、こういうヒーローを作っておくのは

作戦として悪くはない、と思います。

(ただし彼がそれを意図して行動していたかは今のところ不明)

王道のアーサー王伝説では、ランスロットがアーサーの妻グィネヴィアを

奪ったことが円卓の崩壊のきっかけとなるのですが、、、

本作ではどうなるのでしょうか。

 

マーリン

誰もが畏怖する最強の老ドルイドであり、クズofクズでもあります。

特に女性の扱いというか、女性に対する価値観がひどすぎて、

なんとうか、ゲスの極みです。

なのに、登場シーンがあまりにもかっこいいという。ずるすぎるぞマーリン。

いちFGOプレイヤー的には、FGOと本作とで、一番キャラクターが似ているな、

と感じたのがマーリンでしたw

本作では「ブリテンに神々の時代を取り戻す」ために、

あっちこっちで暗躍している様子。

 

・上記以外の円卓の騎士&主要メンバーはまだ未登場、

もしくは名前だけ登場しているような状況です。これから出てくるかな?わくわく。